林静一『赤色エレジー』を買いました。
NUMBR GARLの『IGGY POP FANCLUB』の歌詞のおかげで、最近まで
あかいろえれじー
と読んでいました。正しくは
せきしょくえれじー
です。
小梅ちゃんのパッケージイラスト描いている人が70~71年ガロで連載していた漫画です。
感想は後日に追記で書きます。
向井秀徳もわたしも『赤色エレジー』リアルタイム世代ではありません。
貧乏アニメーターが漫画描きながら、同棲している美女・幸子との青春……。
うらやましいぜ。
わたしも貧乏だけど、イケメンの健気に応援してくれる男の子が傍にいてくれたら……
おるわけないやん、そんなやつ。
以下、『赤色エレジー』の感想です。
漫画表現技法云々は、ここでは語りません。
70年代の同棲モノということで、よく音楽で還暦近くのオッサンがフォークソングで
「あの時代は貧しかったけど、ささやかな幸せもあった……」
みたいな、往生際悪く現代を否定してノスタルジーに浸るイメージでした。
すみません、ナメてました。
カウンター・カルチャーとか、全共闘運動とかそういう70年代の世相を抜きにして、
漫画描きたいけど、周囲にまったく相手にされない主人公に共感。
というか、一郎、お前、横に幸子がいただけでまだマシだ。
貧乏漫画家志望の苦悩に関しては、つげ義春『別離』も言える題材なんですが。
なんだか70年代初頭って、2010年代と微妙に似ている気がしました。
若者の貧困、過労死。いじめ、自殺。いろいろ。
とにかく生き辛い。
90年代から2000年代は
「不況」「失われた10年」「リーマンショック」
なんか、あまり明るい世相が無かった気がする。
80年代バブル期の
「なんとなくクリスタル」だの「ジャパン アズ ナンバーワン」
は何だったやねん?
ラストの「明日になればきっと…」と未来に希望を託しているだけ、『別離』と違って後味は
まだマシ
でした。
けど、未来に希望を託し過ぎて、現実逃避するのも如何のものかと。
ハイ、今のわたしの原稿進捗です。